暝夢への誘い

□愛情料理 □
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趙雲は春巻きの皮を手に取ると、具材を詰めて巻いてゆく。
案外順調だ。


「春巻きは大丈夫そうですね。
饅頭は出来てますから…。」

「問題は粥…一番苦手だ…。」


趙雲は粥を作るのが正直苦手だった。と言うより、武将である彼が今まで料理などした事はないのだ。
現に今日何度も粥作りに失敗している。


「う〜ん…どうして駄目なんだろう?」

「趙雲様、鍋を焦がしてしまうのが良くないのでは?」


失敗した粥を見た女官は、趙雲に助言をした。
確かに鍋の底が焦げている。


「あぁ、そうか…火が強すぎるとか?」

「えぇ、弱火にしてみて下さい。」


趙雲の気持ちを考えて、料理に手を出さない女官。
正解に導くのも少し大変である。
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