暝夢への誘い2
□君から口付けを ◎
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「俺は子竜にして欲しい事がある。」
「えっ、何ですか?」
馬超はにっこりと微笑むと趙雲の頬を撫でた。
こういう時の馬超は、何かを考えているのだ。
「接吻。」
「え?」
「子竜から俺に口付けして欲しいって事だ。」
「なっ…?!」
趙雲は言葉を聞き終わる前に真っ赤になった。
「接吻ならいつもしてるじゃないですか!」
「いつも俺からだろ。今日は子竜からして欲しいんだよ。」
趙雲は体ごと馬超の方を向くと必死に反論した。
しかし、当の馬超は涼しい顔をして笑う。
「でも私から接吻なんて…」
「ふーん…出来ないか。俺の事嫌いか?」
「大好きですよ…でも恥ずかしくて…。」
趙雲は本当に恥ずかしそうに俯いた。
羞恥心からか瞳には涙を溜めている。