暝夢への誘い2
□君から口付けを ◎
5ページ/6ページ
「泣くことないだろう?」
「だって…。」
苦笑いを浮かべると馬超は趙雲の両頬を優しく手で包んだ。
「ほら…触れる位で良いから。」
「孟起の馬鹿ぁ…。せめて目瞑って下さい。」
趙雲は覚悟を決めた様だ。
馬超は言う通りに目を瞑った。
「孟起…愛してます…。」
「しりゅ…。」
馬超が名を呼ぼうとした瞬間、趙雲に唇を塞がれた。
「もうしませんからね!」
「次は夜の時にな。」
「朝から何を言ってるんですか…。」
不貞腐れた様子の趙雲を抱き締めながら、馬超は冗談を言う。
趙雲はまた真っ赤になりながら俯くのだった。
照れて恥ずかしがる想い人。
馬超にはその仕草が、とても愛しく感じるのだった。
終わり
後書き&お詫び→