頂きモノ

□貴方と私。
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貴方と私が出会ったのは去年の夏。

彼−周助が私に告白してくれた。

それから付き合いだして、早くも1年。



〔貴方と私。〕



「真美。屋上でお弁当食べない?」

お昼時。
周助が私をお昼ご飯を食べようと誘ってきた。断る理由も無いし、嬉しかった。すぐに支度をして2人で屋上へ向かった。


「あれ、今日は誰も居ない…のかな?」

「そうみたいだね。たまには2人きりでもいいじゃない」

「まぁ、たまには、ね」


ちょっと意地悪く言ってみる。
すると周助はクスッと笑って


「ぁ、またそういう事に言うんだ?」


と言った。

周助との時間は楽しい。

そんな風に考えていたのに。


ガチャ、

と屋上のドアが開けられた。
そこに立っていたのは−


「ぁー!不二と真美みーっけ!」

「こ、こら、英二!みーっけじゃない!」

英二と大石だった。
英二はからかうようにニヤニヤした顔をこちらに向けている。
大石はかなり焦っているようだ。


「どうしたの、大石?そんなに慌てなくても良いじゃない」


私は気になったから聴いてみた。


「な、何でもないよ、真美ちゃん。ゴメンね、邪魔しちゃって…」


と私に謝罪を述べてからそろそろと周助に視線を送る。
そこにはいつもより深い笑みの周助が。
さすがの英二も冷や汗たっぷりである。


「ふ、ふーじ、顔が怖いにゃ…!!」


「大石、」


と周助が何かを言う前に


「は、はい!今すぐ英二を連れて出て行きます!」


敬礼してから


「帰るぞ英二!」


「ふぎゃ、不二ゴメンナサイ!」


と2人で急いで出て行った。

バタンと勢い良くドアが閉まった。


「周助、どうしたの2人とも」


「さぁ?何だろうね」


と微笑む周助の顔はどこかいつもの顔では無かった。

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