図書館戦争 二次創作2
□乙女の作り方
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「柴崎―。柴崎は何で柴崎になったんだと思う?」
「はあ?」
夕食も終り、二人は部屋で買い置きのお菓子を摘みながら紅茶を飲んでいた時に突然の郁のこの問いかけである
「いやね、この間USBのデータを整理していて懐かしいものを見つけちゃって」
言いながら傍にあったウエットティッシュで手を拭くと郁は自分のパソコンを立ち上げた
「見てー。これ」
「なになに…」
小さい頃は見た目も中身も男勝りでとても女の子とは言えない子どもでした。
幼稚園のころは話に聞くと初対面の男の子と入園式で喧嘩をし、先生を困らせたとかといったエピソードが山のようにあります
そんな子どもだった私がどう育って女の子になっていたのか。
小さい頃、おもちゃ箱にはおままごと道具がたくさん入っていました。
よくもらうおもちゃもおままごと道具か女の子の人形でした。
そんな環境の中で女の子は料理やアイロンがけをするもの洗濯機を回すものというジェンダーの固有観念を教えられたのかも知れません。
親や周りにいた大人たちも意識することなく女の子だからといってそんなもの与えてくれたのだと考えます。
そんな中でも日々幼稚園で喧嘩を繰り返し、そのたびに女の子でしょ。
女の子は喧嘩をしたらだめよ。と怒られた記憶がうっすらとあります。
そして、ぬいぐるみが好きな子だったのでたくさんのぬいぐるみに名前をつけてかわいがることで小さい物(子)をかわいがるといったことを日常の遊びの中で取り入れて子どもをかわいがる心ややさしさ、母性本能を教えられたのだと考えます。
そのぬいぐるみを好むと言ったこともぬいぐるみを与えることで自然に植えつけられたものなのかもしれません。
また中学、高校でもジェンダーを学びましたがそういった過程でも女の子らしさといったものを教わったのかもしれません。ただ中学で貴重な経験だったのは1年間は男女合同体育で柔道を経験したことでした。
そのときの担当の先生が女子はだめと言った固定観念をひどく嫌う人でした。そういったことも改めて女の子を意識するいい経験でした。
たくさんのことが積み重なってそして、たくさんの別の女の子との出会いがあって私は自分が女の子になったと考えます。