図書館戦争 二次創作2
□だから雨の日は嫌い
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ちょっぴり熱っぽいのは自覚がある。
でも疲れて帰って来るあなたに心配をかけたくないから…
「おかえりなさい、篤さん。濡れなかった?」
隊長の代打としての関西への1週間の出張。
いつものように玄関まで迎えに行く。
大丈夫。ちゃんと誤魔化せる
帰宅後のキス。
これも1週間ぶり。嬉しくて油断してた
片手を握られ、靴を脱いだばかりの玄関先でもう片方の手が頭に触れたと思うと、おでことおでこを合わせられた
「郁。熱があるだろ」
「え、大丈夫だよ?それよりお風呂。疲れてるでしょ?ゆっくり浸かって…」
有無を言わさず、手を引かれリビングに連れて行かれると、ソファーに座らされた。
「ほら測ってみろ」
渋々体温計を脇に挟み、測り終わるのを待つ。
1分半くらいの時間なのに、やけに長い。
「何度だ?」
電子音が鳴り響くと、郁が確認する前に堂上が体温計を取り出した
「38度5分。結構高いな。喉が痛いとかはないか?」
小さく首を振る。
数字を聞くと自覚が出てきたのか頭がボーっとしてきた。
「寝てろ。おかゆが何か作るから」
「で、でも篤さん、疲れて帰ってきてるのに、奥さんとして何もしないのは…」
「良いから。それとも運ばれたいのか?」
そう言われると、従うしかない。
悔しいが、結婚してから、いやその前から、夫の方が扱いがうまい