図書館戦争 二次創作
□スタートライン
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「ふー。大体終わりましたね」
「そうだな。少し休憩するか」
郁と堂上の結婚が決まり、二人は官舎へと引っ越すことになった。
今日はその引越し日であり、先刻まで小牧、手塚、柴崎のいつものメンバーが手伝いに来てくれていた。
大型の家電や家具なども搬入が終り、荷解きも残りは重要性のないもの数箱になっている
「お茶飲みます?といってもさっき自販機で買ってきたものですが」
「ああ。座ってろ。持ってくる」
キッチンの方からペットボトルのお茶を2本持って堂上はリビングに戻ってきた
「ありがとうございます」
受け取って口をつける。思っていたよりも咽喉がかわいていたようだ。
「明日から同じ場所に帰るんですよね」
今まではデートやお泊りから帰ってきても寮の共同ロビーでお別れしていた。でも明日からは違う
「可愛いこと言うな」
堂上は郁を後ろから抱きしめた。
こうなると唇が重なるのはわかりきったこと。
どうにかその日のうちに片づけを終え、少し早いが、明日に備えて、二人はいつもより早めにベッドに入った。
「篤さん。不束者ですがどうぞよろしくお願いします」
「…ああ。こちらこそよろしく」
朝を共に迎えることはもう数え切れないくらいあった。
でも明日からはこの腕の中が私の帰る場所
「ったく。お前は」
言いながら堂上は郁の上に覆いかぶさった
「あ、篤さん?明日訓練…」
「大丈夫だ。手加減する」
「絶対ですよ?」
返事の代わりに優しいキスが落ちる。
今日は新しく始まる未来(あす)へのスタートライン
The End