深淵への道筋
□初めて
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二人の間に沈黙が流れる。
二人とも何とも言えない表情をしているため、はたから見れば怪しい。
(何故彼がここに…)
ディストは溜め息を堪える。
ちらりと隣に座っている朱いモノ、レプリカであるルークを見た。
初めて見た時と違い、髪が短くなっている。
「………勿体ない」
「…は?」
ぽつりと零れた言葉にルークが反応する。
「いや!何でもないです!!」
まさか口に出ると思っていなかったため、焦ってしまう。
「ふ〜ん…変な奴」
首を傾げて笑う。
「へ、変とは失礼な!」
ムッとしてルークを見つめる。
「ぶふっ!」
突然ルークが笑った。
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