深淵への道筋
□初めて
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「お、お前!?」
「っ!?……………こんにちは」
どうしたらいいか分からず、取り合えず挨拶をした。
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あるダアトの昼下がり、ディストは何気なく散歩をしていた。
いつもの椅子に乗り、行く宛もなく進む。
「…暇…ですね…」
小さく溜め息をつく。
フォミクリー研究の息抜きに出てきたが、やることがない。
「………帰りましょう」
来た道を戻ろうとしたら、見覚えのある朱。
「…あれは」
それに気付き、咄嗟に隠れようとした。
しかしばっちりと目が合う。
「お、お前!?」
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