02/16の日記

02:02
Oculophilia※ホモォ
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オキュロフィリア(眼球性愛) 眼や瞼に対する性的嗜好。 英語:Oculophilia
ミカエル→ルシファー
(ホモォ…)


産み出された時、共に生を受けた兄さんは焼ききられそうな赤い、赤い、目で私を見据えた。
そして、未来さえ見通すその赤い瞳はゆっくりと細められ、弧を描いていく。
おはよう、ミカエル。
吐き出された言葉と共に頭を撫でられる。
彼の瞳が隠されたことに、私は幾ばくかの不満を見いだした。けれど、瞳を覆う柔らかな皮膚を見て、言い知れぬ陶酔が頭をもたげた。
思えばあのときこそ無自覚であったものの、確実にその想いはこの胸に居座り続けていた。今、現在でさえも。

「ミカ、エル…?」

兄さんは真っ赤な目を見開いて、私を見詰める。押し倒し、捻りあげた腕の痛みさえ気にならないという風に。

「兄さん。私は凄く欲しいものがあるんです」

「なに、ミカちゃん。欲しいものがあるなら、お兄ちゃんが買ってあげる」

いつもの軽口が滑り落ちる様を私は目を細めながら聞いていた。
兄さんは理解している。この異様な状態を。それを日常に戻すために、いつものような軽口を。
口から勝手に狂喜じみた笑い声が漏れるのを私は確かに自覚していた。
兄さんの赤い瞳が、酷く不完全な天使の顔を映している。嗚呼、なんて(醜いのだろう)
けれど、けれど赤い瞳に映る私はそれだけで至高の芸術品のようにも思える。兄さんに、見つめられるだけで。

「兄さん、私は兄さんの眼が欲しい」

一度口にしてしまえば、募る思いは濁流のように流れ出した。

「その赤い瞳を私のものにしたい。他の赤ではダメだったんです。兄さんのその赤が欲しい。眼球を舐めながら、眼球を眺めながら、私は兄さんを見ていたい。貴方のそれは芸術品だ。ワインよりも赤く、血よりも身を震わせる。陶然と陶酔と私の頭をもたげて止まないのです。駄目だ、そんな綺麗なものを鍵もかけずに放置しておくなんて。けれど、私ならその価値が分かる。だから、それを下さい。どちらか一つでも構いませんから。兄さん、ねぇ、ルシフェル兄さん」

見開かれた赤。
私は、それが。




※このあと、ルシファーがミカエルに頭突きをかます。


本編はルシファー×ミカエルなんじゃないかと思うので、逆を書いてみました。
ウチのガチホモ枠はこの二人なんじゃないかと不安。

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