*REQUEST*
□なんでもない事が幸せだったりする
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バラムガーデン食堂―――
学食を食べたり談笑する生徒達がいる中窓際の席に、ラシアとレイリーはいた
『―――そんでよ、結局暗殺ってのは少佐の勘違いで、奥さんが少佐を懲らしめてやろうとしてた、ってのが真相なんだよ』
ラシアは焼きそばパンを食べつつレイリーに任務であった話をしていた
レイリーはカルボナーラを食べながら話を聞いている
『なんでも少佐、浮気してたらしくて奥さんカンカンでよー』
「うわぁ…じゃあ、その少佐さんはどうしたんですか?」
『俺らの目の前で奥さんにシバかれてた
"あなたSeeDの皆様に迷惑かけて恥ずかしいと思いませんの!?"とか言われてたな』
「それは…少佐さん大変ですね」
レイリーはカルボナーラを食べながら苦笑いした
『お前はなんかねーの?面白い話』
「うーん…えっと……
あ、じゃあこないだ来た変なお客さんの話はどうでしょう?」
レイリーはフォークを置いてラシアを見た
ちなみにレイリーは実家で両親の手伝いとして服の仕立て屋をやっている、客というのは仕立て屋の客という事だ
「常連さんなんですけど……ある日私に付き合ってる人がいるかどうか聞かれて……」
『へぇ……』
「それで突然だったので、よくわからなくて……何故ですか?、って聞き返したらお花を持ってて……そういえば、そのお客さんスーツ着てました」
『(それってまさか…)…で、そいつなんて?』
「"毎朝、僕のために味噌汁を作って下さい"、と……」
『あーなるほど……ってええ!!?』
ラシアは思わず立ち上がった、周りの生徒たちは若干驚いた顔をし、レイリーは不思議そうに首を傾げていた
『お前…それなんて返した?』
「??"今味噌が切れてるので、また今度いらして下さい"と言いました」
『プロポーズとすら思われてなかったよ、そいつ可哀相だな』
「その人、泣いて帰ってしまいました」
『そりゃそうだろうよ』
ラシアは安心して、椅子に座り直してパンを食べはじめた
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