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□ぼくの夏休み
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真夏の太陽がカンカンに照り付け、蝉がミンミン鳴く8月―――

クラウドは扇風機に吹かれながら若干虚ろな瞳で机に向かっていた



クラ「暑い……」



そう言いながら宿題に取り組む、残念なことに夏休み中ずっとサボってたため、盛大に課題が溜まっていたのだ

ちなみに今は始業式前日の昼過ぎ、明日までに終わらせなければならない



クラ「…よし、国語終わった!!次は…」



コンコン



数学に手をつけようとしたその時…ノックが聞こえた

とりあえず一旦宿題を机に置いて、ドアを開けると、ヴィンセントが立っていた



クラ「どうした?何の用だ」



ヴィン「すまないクラウド、聞きたいところがあるんだ、いいか?」



おそらく宿題だろう、ヴィンセントは神妙な顔で言った



クラ「わかった、入れ」



見捨てるのも可哀相だし、共にやった方が進むだろう

ということでクラウドが招き入れると、ヴィンセントはテレビの前に座り、何やら機械を取り出した

というかよく見たらファミコンだった



ヴィン「クッパ城まで行ったのだがどうしても勝てないn「早急に帰ってくれ



クラウドはヴィンセントが言い終わらない内に、光の速さで言い放った



ヴィン「貴様…私を見捨てる気か!?あの日二人で全クリする約束はどうした!!!」



クラ「してねーよそんな約束!!

俺は今宿題やってんだよ!!ゲームする暇なんかあるかァァァ!!」



クラウドはファミコンを投げ返し、ヴィンセントを部屋から追い出そうとする



ヴィン「宿題?どんなやつだ」



クラ「これだ、数学」



ヴィン「この紙で何をするんだ?きゅうりの千切りか?」



クラ「できねーよ、てかそんな宿題もないし」



ヴィン「参ったな、きゅうりの千切りは私もまだやってない

…仕方ない、ちょっと片してくるか」



クラ「いやいやいや、人の話聞け…っておーい」



ヴィンセントはクラウドの言葉を聞かず、自室に戻っていった



クラ「まったく…ん?」



ヴィンセントを見送ると、先程のファミコンが投げ返した位置においてあった



クラ「…仕方ない、届けるか」



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