Torn One Page〜DDFF〜

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「ふわ……」



「おっ、ユリ起きたか」



「おはよーギン」



テント外ではギンが朝食を並べて準備万端にしていた、ユリも小さく欠伸して起きてくる



「あ、今日はハムエッグかぁ…おいしそう」



「だろ?まぁ私はかつて"目玉焼きオリンピック代表"に選ばれた女だから当然だな」



そんなオリンピックは存在しないよ
…あれ?そういえばまだみんな寝てるの?」


「いや、ナナにラシア達起こしに行かせたんだけど…そういや遅いな」



ギンが首を傾げて男子専用テントに目を向けたその時―――



「「ギャァァァァァ!!?」」



突然、ラシアとナナミがテントから転がり出てきた、直後レイヴェルの物と思われるナイフも数本。



「ちょ待て!!落ち着けって!!!」



「すすすすみませんでしたー!!!つ、つい出来心で…」



後退りながら右手で制止をかけるラシアに、恐怖のあまり平謝りするナナミ

そして、ゆっくりとテントから出て来たのは、髪がチョンマゲやらモヒカンヘアーやら右側のみの三つ編み団子やら、えらいことになってるレイヴェルだ。何か笑ってる



「ふふ、僕が寝ている間ずいぶん楽しかったようですね。何よりですよ、ふふふふふ…」



「あの、レイヴェルさん、マジすいませんでした、つーか怖いから!!笑ってるけど!!いや笑ってるからこそ!!!」



「笑いもするでしょうラシア、こんなに僕の頭をおもしろおかしくしてふふふふふ……よし、覚悟はいいですね」



ナナミが顔を青くした瞬間―――レイヴェルが二人に向かってナイフを投げ付けた!!
間髪で避けて逃げるも、笑いながらレイヴェルが追いかけてきてナイフを投げてくる



「……………」



「…先に食べてよっか」



「そうだな」



特に助ける気にならず、それよりお腹が空いたためユリとギンは座って食べはじめた

そしてレイヴェルの怒りが収まるまで、小一時間ほどラシアとナナミは逃げ続けていたのだった



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