Torn One Page〜DDFF〜
□Page5 モーグリ
2ページ/7ページ
それから数日経って、迷子モーグリはみんなにモグと呼ばれるようになった。ナナミだけはモグたんだったけど、それは置いといて。
「…で、これが武器の素材になります。」
「武器ってなにクポ?」
「戦うために使います。とても危ない物なので触るときは気を付けなければなりません」
レイヴェルはモーグリに自分の武器であるナイフを見せながら教える。最初言葉すらわからなかったようだが、レイヴェルが熱心に教え込んだため、今は物の名前や喋り方を教えていた。
「モーグたん♪」
「クポっ!?」
突然ナナミはモーグリに抱き付き、嬉しそうに顔をすりよせる。レイヴェルは勉強の邪魔をされて眉を潜める
「ナナ邪魔しないで下さい」
「だって〜…ふぁーふかふか〜……」
「クポ〜……」
困った表情でナナミを見るが、離してくれそうもなく、なされるがままとなってしまった。
「よっ、ただいま」
「モグ、クポの実もらってきたよ。飛ぶ練習しよう」
「クポっ、ラシアお兄ちゃんとユリお姉さんお帰りなさいクポ!!」
天幕の方から革袋片手に持つユリと、軽く手を上げるラシアが歩いてくる。
「ギンはまだですか?」
「なんか…モグネット?がどうとか…」
「何か手がかりあったのかも…ギンの元の世界にモーグリたくさんいたみたいだし」
ユリとラシアの言葉にモーグリは「もぐねっと……モグネット…?」と呟くとハッとしたように顔を上げた
「モグネット!!知ってるクポ!!モグh「私もふかふかするーー!!!」
クポポーー!!?」
モグが何か言いかけたところで、天幕突き破らん勢いで何故かティナがモーグリに突進してきた。そのままナナミから奪い取り、ティナはモーグリに顔をすり寄せ、それから素早くテントを出ていった。
「ちょっ、ええ!?まさかの誘拐!!?」
「も、モグー!!」
「うわぁぁせっかくナナがふかふかしてたのに!!ティナずるいよー!!」
「その前に僕が勉強教えていたんですよ!!」
恐ろしい早さでいなくなったティナを追いかけるべく、全員テントを出ていったのだった。
.