Torn One Page〜DDFF〜
□Page8 金欠
2ページ/9ページ
「………ナナ」
「……………
……すみませんでした!!!」
言われる前に、ナナミはユリへパンと両手を合わせて頭を下げた
「やっぱり、前やった演劇の衣装代に使っちゃったんだね」
「うっ…わ〜〜んごめんなさい悪気は無かったんです!!!つい魔がさしたというか……許してくだせぇユリお代官様〜〜〜!!!」
「誰がお代官様だよ。…まぁ正直に話したし、いいよ。ナナの衣装可愛かったし」
「ほんと!?じゃ今度いぬみみとか挑戦しちゃう!?ナナに任せて♪」
「それは却下かな」
「ユリはナナに怒っていいと思うぞ。こいつ絶対反省してねーし」
「してますー!!ナナはこの広ーーい大地の果てまで届くくらい反省してるんだから!!!
それ以上にいぬみみが好きなだけだもん!!!」
「やっぱしてねーじゃねーか!!!」
「…うん、怒ればよかったな」
胸を張るナナミにラシアとユリがげんなりする。横でレイヴェルが半眼で聞いた
「よくそんなことに15万ギルも使えますね。呆れ通り越して尊敬します」
「いや〜それほどでも〜♪…ていうか、15万ギルも使ってないよ。ナナが使ったの1万ギルくらいだよ。ほとんどナナの愛情たっぷりのお手製だったもん」
「……え、じゃ残りの14万は?」
「ナナが知るわけないじゃーん。誰か使ったんじゃないの?」
訝しげに首を傾げるナナミは嘘をついてるようではなかった。…まさかこの中に14万ギル使い込んだ犯人がいるというのか………
「そんな、この中に犯人がいるなんて……仲間を疑うなんて私……」
悲しげに目を伏せるユリの肩を、ギンが優しく叩く
「…ユリ、確かに悲しいことだけど、時には心を鬼にして過ちを正すことも、仲間だから出来ることだ。辛いことだけどな
……っつーわけだ。いい加減白状しやがれラシア」
「Σふざけんなー!!!ちょっといいこと言ってると思ったら俺を疑ってたのかてめーは!!!」
真顔のギンにラシアは青筋を立てて拳を震わせる
「だって、こん中だと一番怪しいし!!!まぁ何となくだけど。ラシアだと思う!!勘で」
「どんな言い掛かりだ!!!全部お前の思い込みじゃねーか!!!」
てきとうな推理を話すギンに指を差して反論した、その時ーーー
「ピンポーン、お届け物クポ!!」
以前の迷子モーグリーーーモグがテントの入り口からやってきた。
モグはあれ以来、モグネットで配達の仕事をやっているのだとか
「モーグたーん♪ご無沙汰〜〜!!」
「クポポ……ナナ苦しいクポ〜!!」
「モグ、元気にやってましたか?」
「もちろんクポ!!今日もお仕事のために来たクポ!!」
レイヴェルの言葉に頷いて、ナナミの手から離れると、モグは小さな両手を上に上げた。その時ーーーギターが落ちてきた
「あっ、これこの間買ったやつ!!」
「はいクポ」
「サンキューモグ♪いやー通販があって助かっt「やっぱりお前じゃねぇかァァァァァァ!!!」
Σギャァァァァ!!?」
ギターもろともギンに蹴られ、ユリとレイヴェルに殴られるのだった
.