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□英雄の証し
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奴等が来た―――





「オッサン!!下ろしてくれ」





「え?いいのか?ミットガルまでもうちょっとなのに」





「もう大丈夫!!俺体力あるし」





トラックは止まり俺はクラウドを担いで下りた





奴等との戦いにオッサンを巻き込むわけにはいかない



ここまで運んでくれたし





トラックは砂利を巻き上げて去っていった





「よっ…と」





クラウドを岩場に隠すように下ろして顔を見る





無表情だがなんとなくいつもより元気そうに見えたその顔





「へっ」





少し嬉しくなって頭をグラグラ揺らした





もうお客さんが来ちまったか





「ちょっと待ってろよ

客をもてなしに行って来るぜ」





そう言って歩きだした





まるで行くなとでも言うように








トモダチが手を伸ばしているのを気付かずに………





















ガチャッ






総勢200人の神羅兵が自分に銃を向けている



おまけにヘリも2、3機飛んでいる





「ったくよ……」





ソルジャー1人にここまでするか?普通





「自由の代償は高いぜ」





神羅兵を睨み付けながら剣を取る





その剣に何かを誓うように額を当てる





自分がどうなっても忘れてはいけない事を確かめるために呟く





「夢を抱き締めろ……
そして、どんな時でもソルジャーの誇りは―――」





剣を構え、走り出す





「手放すな!!!」




行かなきゃ行けない場所があるんだ!!



会いたい奴がいるんだ!!



守らなきゃいけない奴がいるんだ!!



だから死ぬ訳にはいかねぇんだ!!





「いらっしゃいませー!!!」






剣を振るうは




守っている奴のため





花と一緒に待ってる彼女のため



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