藍色の唄
□5†Misunderstanding Girl
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暑い。
日本の夏は思った以上に辛いわ……。
そこら中で鳴いてるセミがものスゴくウザい……
たった一週間の命のクセして…!
「アリア、暑いんだけど…」
『大丈夫、私も暑いから』
「いやいやいやι」
今日はツナと下校中。
さすがに腕組むのはキツいから、手を握っている。やっぱり恋人繋ぎで。
ツナも、手を繋ぐとき恥ずかしくて嫌がるということはなかった。
むしろ、暑くて嫌がる みたいな。
「ヨッ、ホァッ」
『……ねぇ、ツナ?私とうとう暑さでヤられちゃったみたい…』
「奇遇だね、オレもだよ…」
私たちの横、民家の塀を歩いてくる女の子が見える。
ちょうど、リボーンに向かっていくように。
『(顔は可愛いのに…。変わった子ね)』
何とゆーか、もったいない…
「こっ、こんにちはーっ」
「ちゃおっす」
私たち2人を無視して、リボーンに挨拶をする。
何かこの子、目がトロンとしてる………。
も し か し て
「あ、あの私三浦ハルと申します」
『…何か疎外感』
「うん…」
主役2人を置いて、話が進みそうなんだけど。
「あ、あの私とお友達になってくれませんか?」
「いいぞ」
「はひーっ///」
嬉しさのあまりか、バランスを崩して塀から落ちる。
やっぱり…。
この子、リボーンが好きなのね。
どういう“好き”かは、まだ分からないけど。
「あっ!」
「やっ」
無事、着地。
運動神経は良さそうね
「たぁ〜〜!」
そして、そのままガッツポーズ。
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