藍色の唄
□7†一瞬の邂逅
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親しみ慣れた大地に足を着く。
『……ただいま』
ほんの1ヶ月程度しか離れていなかったはずなのにヒドく懐かしく感じる
目の前には、数年間住んでいたボンゴレ本部の屋敷。
相っ変わらずデカいわね……。
『ツナの家がもの凄く平凡に思えるわ………』
やっぱりマフィアって、金銭感覚おかしい。
前々から思ってはいたけれど
『ジャンニーイチは工房かな……』
屋敷には入らず外れに造ってあるジャンニーイチの工房に行く。
久しぶりに“ジュリア”に会えるというのと
あのジャンニーイチがメンテナンスしてくれたという期待からか
自然と足が速くなる。
さて、私の“ジュリア”はどんな風に生まれ変わったかしら。
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コンコン
工房のドアをノックする
『ジャンニーイチいるー?』
自分から連絡してきたんだから、もちろんいるわよね。
つか、こんだけ期待させていなかったらマジぶっ飛ばしもんよ。
ガチャ
ドアが開き、ジャンニーイチが出迎えてくれる。
「お待ちしてました、アリアさん。お久しぶりです」
『久しぶり、ジャンニーイチ。ジュリアはどう?』
「せっかちですね(苦笑)。大丈夫、きちんとメンテナンスし終わってますよ」
工房の中に招かれ、奥へと案内される。
所狭しと、工具が置かれたココは完全に彼の城と化している。
私なんかが見ただけでは何に使うかわからないものでも、ジャンニーイチにとっては体の一部のようなものなのだろう。
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