藍色の唄

□1†やってきました。
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「まーまー、落ち着けって。これもマフィアごっこの一環なんだろ?そんなカッカすることねーって」


「(出た―!山本節!)」


「ごっこじゃねーっ!」


ぎゃあぎゃあと騒ぎ始める3人。


それをリボーンはただ静かに見つめていた



「(ファミリー同士の親交を深めるのも大事なことだゾ)」




にやり




何かを企むような笑みを浮かべた。



流石 というべきか



例えどんな些細なことでもぬかりない



「(ぴくっ)」



3人を眺めていたリボーンの体が微かに揺れた


視線を未だ騒いでいる3人から離し、奥にある屋上のフェンスに移す




「…来たな」




ぼそり とそう呟いたのをツナは聞き逃さなかった



「? 何がだよ?」



カシャンッ



小さくフェンスの金網が鳴る音がした


リボーンの返答を待たないで、ツナ・獄寺・山本も音のしたほうに顔を向ける




そちらを向く瞬間、ツナはリボーンの笑みが深くなるのを見た





『はぁい、リボーン。お久しぶり』


「「「!!」」」




フェンスの上に1人の少女が綺麗な笑顔とともに立っていた






思わず3人は言葉をなくした。








その少女のあまりの美しさに だ。










黒い髪に黒いスーツ



黒いスカートに黒いニーハイ



そして、黒いパンプス








全てを黒く染め上げたその中で、唯一残った色は瞳のだけだった






「不完全な黒〈インパーフェクトブラック〉…!?」



獄寺が目を見開いて呟いた。


驚きのあまりか、くわえていた煙草を落としてしまっている







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