藍唄2

□39†手のひらダンスホール
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「ボス、早く支度しちまわねぇと遅刻するぜ」


「う、わ、分かってるよ…!なぁアリア起きてくれ、デートに遅刻しちま う゛!!




ズドンッ



ディーノの脇腹に重たい一撃が入った!
犯人は アリア だ! !




『…朝っぱらから耳元でうるっせぇんだよ種馬…。しかも、あ゛? なんだって?デートだぁ…?』


「う…っ アリア…!」


「(朝飯食ってなくてよかったなボス。じゃなきゃ絶対吐いてたぞ、アレ)」


『信じらんない!私がいながら他の女とデートしようっていうの!?』


「ち、ちちち違ぇよそうじゃねぇ!オレだってアリアがいんのにデートなんかしたくねぇけど…!これには理由が! …って、あぁあやべぇマジで時間が…!アリア、帰ってきたら怒られるから今はとにかく行かせてくれっ!!」


『あっ!待ちなさいよ駄馬!!』




転がるようにしてベッドから降り、大慌てでディーノは出掛けてゆく。珍しく、本当に珍しく一度も振り返らず、そしてアリアを優先せずディーノは行ってしまった。


その場に留まっていたロマーリオはチラリと未だベッドの上のアリアを見ると、己の指で耳に栓を。



噴火まで後5、4、3、2、1……










*****








グラスに注がれた、氷たっぷりのブドウジュースを一気に飲み干す。
乱暴なまでに音を立ててグラスをテーブルに置く、その仕草からでもアリアが最高潮に不機嫌なのが分かる。



あれほどまでに部屋をめちゃくちゃにしたというのにまだ怒りは治まらないとは…。

いやはや、何とも根に持つタイプらしい、アリアは。




「お嬢、そんなに眉間にシワ寄せてると痕残っちまうぞ」


『構わないわよ少しぐらい!それでも寄ってくる野郎どもは後を絶たないんだから将来の婿にだって困らないわっ!』


「いや、確かにそうだけどよ…」




ぷんぷんと怒りながら、お茶菓子として置かれていたマカロンを口に放り込む。

多少冷静さを欠いた状況なハズなのに、自分の外見に関しては冷静にみていて











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