Paraller

□貴方だけを愛してる
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貴方のことを愛してる、だから、貴方を殺せない
どうか貴方が

僕を壊して



≪貴方だけを愛してる≫



アレンはノアで神田はエクソシスト

敵同士であり、恋人同士
絶対になってはいけない関係、それを承知で彼らは互いを愛し続けた

初めて会ったのは神田が任務の時、イノセンスが眠るところにアレンがいた。白く靡いた髪はアレンの悲しそうな顔を隠し切れていなかった
神田が彼に近づくとアレンは警戒する素振りも見せずにただ神田を見つめていた

一目ぼれというのだろうか

神田もアレンも相手に見惚れてしまっていた
いつもだったら、すぐに戦いの場になる筈なのに探索班がいないことを良いことに神田はアレンにそっと触れた
アレンもそれを逃げずに静かに受け入れた
初めて会ったはずなのに互いに心を許していた

それからだろう、彼らは度たびその場所で会っていた

誰も知ることのない森の奥
誰も知るはずのない二人の関係

これからもずっと、これが続くと思っていた・・・


いつものように神田が森の奥を突き進む、愛しい彼が待つ場所まで
目的地に着いて周りを見渡す。彼はまだいないようだ
神田は近くにあった岩に腰を下ろした


「・・・俺はなんでここまで心を開いているんだろうな。教団の奴らにさえ開くことがなかったのに・・・
 敵の筈のあいつにはこんなに素直に気持ちを吐きだせる・・・」

「それはうれしいですねVv」


後ろから声が聞こえたので咄嗟に神田は身構えた
くすくすと笑い声が聞こえると木陰から少年が出てきた、神田がずっと待っていた人物だ


「アレン・・・」

「そんなに構えなくても、ここに来るのは僕と君だけですよ」


そういうと、アレンは手を伸ばし神田の手に触れた。そうすると、落ち着くのかアレンはやわらかく笑う。神田もその笑顔につい口元がゆるんでしまう
アレンが両手で神田の手を包むように握り恋しそうに顔を近づけた


「こうしてると安心します。貴方がまだここにいるって実感できるから」

「アレン・・・俺は死なない・・・。お前がいる限り、置いていったりしない」


アレンは一度キョトンとしたようすだったが、うれしそうに笑った


「僕も、例えみんなが許さなくても君と一緒にずっと居たい。初めて会ったときから貴方に一目ぼれだったんだからVv」


神田は握られた手の反対の手でアレンの髪をなでるように梳かした


「俺もだ、アレン。あの時、お前に会えて良かった」


そして、二人は触れる程度のキスをした



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