広い空

□そして目覚めるアゲハ蝶
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もう一度・・・
その願いを乗せて



あれから数カ月が経った
ラビの傷もほぼ完治して、今では任務に全く支障はしていない

そして、ラビは捜した
愛しいあの子を
ほんの少しの希望を抱きながら

それでも、足跡は残っていない
情報が少なすぎるのだ・・・いや、無いに等しい


「アレン・・・」


名前を呼んでも返ってくるものは一切ない
その手に握っているのは一つのネックレスだった

アレンとお揃いで買ったもの
ぶら下がっているシルバーリングの内側には



“Lavi * Allen 〜forever〜”



いつまでも一緒に入れることを願って、その店で彫ってもらったのだ
これを提案したのは以外にもアレンからだった


『ずっと一緒にいましょうね。ラビ』


頬を赤く染めながら、はにかんで笑うその子が愛しくて抱きしめたくなる
その時のアレンの幸せそうな顔はいつまでも見ていたくなるようで、離したくなくなるようなものだった
それなのに、自分の隣には空いた空間
それが、今ではとてもさびしい


「お前じゃなきゃ駄目なんだよ・・・」


この空間を埋めるのは
他のものでは満たされない、アレンだけの空間


「絶対に見つけてやる」


任務の前に必ず誓うこと















そして、その誓いに応えるかのような報告が来たのはそれからまた数カ月後・・・











「コムイ!それ本当さ!?」

「まだ、断定したわけじゃない、AKUMAの仕業かもしれないけど今の君にはこんな小さな情報でも必要だろ?」



そこは普通より少し賑やかで大きな街

だが、その裏では一つの事件が広がって行った

近頃、行方不明者が多発しているらしい

日が落ち、辺りが暗くなってきた頃に外に出ればその人は戻ってこないとか

その人が消えたと思われるところには、多量の血液と有毒な毒ガスが広がり、その人が来ていたと衣服が落ちて
鋭い刃物のような跡が何箇所かにわたって刻まれているとか


「AKUMAの可能性が高い、だけど、刃物のような跡というものが気になるんだ」

「AKUMAのものとかじゃなくて?」

「確かにそうとも考えられる。だけど、その付近にAKUMAの残骸と見られるものが落ちていたと探索班から連絡があった」


AKUMAを破壊できるのはイノセンスであり、それを操るエクソシストのみ

そして・・・






「目撃者によると、その近くで白銀の子供を見たって・・・」






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