神アレ嬢*学パロ・入学式







たかが、学年が一つ上がるだけ
たかが、全校の奴らの顔が変わるだけ

そんなことのために、なんでこんな式挙げるんだ
めんどくせえ・・・


そんなことをぼやきながら、神田は生徒会長にも拘らず裏庭の木の上で昼寝をしていた
もちろん、他のものはその神田を探している

式までは時間が無い
しかし、神田も行く気はない

もともと好きで会長になったわけではなかった
同級生からの推薦、そして男女を問わない神田の人気
この二つがそろってしまい今の状況にある

副会長にはその同級生を推薦した
結果、そいつが副会長になったため全ての仕事をその人に押し付け
てきた
しかし、今回ばかりは会長にしかできないこと

神田の中では、入学式なんて別にどうでもいい。と思っているためどんなに皆が探していても無関心
早く終われと思っている


そんなことを思いながらウトウトしていると下の方から誰かが来た
アイツらかた思い、下に目をやったがそうではなかった


見覚えのない顔(ほとんどの生徒のことなど覚えていないが)
印象的なその白い髪
少しでも力を入れたら壊れてしまいそうな儚いイメージを持たせた少女だ
襟元のバッジを見れば、1年ということが分かる

もう、入学式までの時間はない
なのに何故ここに新入生がいるのだろうかと疑問に思い、その少女を見つめていた
いや、見惚れていた

今まで見てきた女より美しく見えたから

その少女は、周りを見渡すとそのまま前に直進していった
しかし、その先は危ない


「その先は、崖になってるぞ」


つい声が出てしまった
その言葉に少女は足を止めて、声が聞こえてきた方を振り向いた

木の上の神田を見つけたのか、そこを見つめる
その瞳は銀灰色で全てを見透かされるような、綺麗な色をしていた


「・・・ありがとうございます。あの〜、もうすぐ、式・・・ですよね?」


神田が先輩だとわかったから、尋ねた問いだろう
入学式に出なくていいのか・・・という


「別に、俺には関係ねえ」


そう、冷たく言うと少女は少し俯きながら何か言いたそうにしていた


「なんだよ」

「あっあの〜・・・式がある体育館って・・・どこですか?」


意外な質問にうっかり木から落ちそうになる


「お前、迷ってんのか?」

「・・・コクッ///」


少女は顔を赤らめながら首を縦に振った
迷子らしい

それが少し面白くて軽く拭いてしまう


「わっ笑わないでください///方向オンチなんです!!」


小さな抵抗が不覚にも可愛いと思ってしまった
それと同時にこの少女に興味を持ち始めている自分が居ることに気がついた


「仕方ねえ、連れてってやる。お前、名前は?」

「アレン!アレン・ウォーカーです///」


神田は木から降りて、体育館まで足を進める
その後ろをアレンは少し早足でついてきた


今まで、他の奴らなんかに興味さえ持たなかった神田
だけど、このアレンは見ていて飽きない


神田はまだ気づいていない
アレンが神田にとっての大切な存在になることを

しかし、それはまた別のお話...








「ユウ!どこ行ってたさ、式始まるっつうの!!」

「面白いモヤシを見つけた」

「モヤシ?」


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