Basara

□学園BASARAE
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071(慶次と)










部屋は五部屋使って良いと言われたけれど、1部屋は滅茶苦茶散らかされていて片付いていなかったので(何してたんだと言わんばかりにだ)実質使えたのは4部屋だけだった

部屋を決めた後は交代で風呂に入った。9人と大人数だったけど風呂場はまぁ広めだったので、男子は半数に別れて一緒に入った

その後、男のロマンとしてかすがが入っている風呂を覗きに行こうとしたが、小太郎によって阻止された。阻止できなければ小太郎がかすがに殺られるとの事らしく彼は殺気立つ程真剣だった

結局覗きは失敗に終わった





「明日はどーすんの?」



部屋に戻った後、布団を敷きだしている政宗に聞いた



「知らねーよ。海か山だろ」

「おいおい、この二泊三日のプランを何も考えてねェのかよ!!」



布団にカバーをつけているチカが驚いて聞き返した。何だか予定の立ってない修学旅行の気分だ



「家康が考えてんじゃねぇの?ここはアイツの地元だろ?」

「家康が考えてるとは思えねェんだけどな…」



おおらかであり暢気な家康を想像し、俺は頷いた。アイツなら行き当たりばったりで決めるだろうな

足下にあった枕を足で器用に上にあげてキャッチした政宗が、ふと思い付いた様に「花火してェな」と言いながら枕を思い切りチカに投げつけた



「良いねぇ!夏の風物詩だよ」



俺も枕を掴み、思い切りチカに投げつけた



「…そりゃいいな…っと!!」



二つとも喰らったチカは少々語気を荒げながら、二つ同時に俺達に投げ付けてきた。俺達がそれを同時に跳ね返そうと目論んだ瞬間、





ゴゴゴゴゴ…プシュー!!





「?…何だ?」



政宗が窓に目を向ける。先程のデカイ音はどうやら外からみたいだ。窓からじゃ何も見えなかったので、俺達は外に出ることにした










跳ね返した枕にモロ喰らいしてぶっ倒れたチカは置いといて






















「はっはっは…、事も無し!」

「蘭丸君、大丈夫?」

「大丈夫ですよ濃さん。蘭丸は強いんですから!」

「あー、死ぬかと思っただ!!」

「おやおや…、死ぬのなら私に殺させて下さいよ…」

「これも全て…市のせい……」

「いつもこうなのか……この一家は…」



さっきのデカイ音はホンダムの着地音だったのだろう、俺達を送った後に去っていっていたホンダムは今度は別の人達を連れてきていた



「成程な」



その様子を一緒にこっそりと覗いていた政宗が何かを納得した様に頷いた。恐らく、家康が半分の部屋を空けていた理由が解ったってところだろーな。しかし同じ時期にあの校長一家+αが来るとはなぁ…



「おぉ、信長公!何だ、来られたのか!!」



遅れて玄関から現れた家康が校長の元に走り寄り、握手をした。一体どんな繋がりなのだろうか



「余は朝方に連絡しただろう、竹千代めが」

「そうでしたか?まぁ、とにかく疲れてるだろうから部屋に入って休んで下され」



屈託の無い笑みを浮かべなから家康は校長達を招き入れていった



「こりゃあまた…随分と賑やかになりそうだな」



おどけた様に、しかし口元は苦そうにしている政宗を見て、俺もまた苦笑いを返す事しか出来なかったのだった















(慶次と政宗と元親と家康と信長と濃と蘭丸といつきと光秀と市と長政)

小太郎は幼馴染み達にいつも損な役割を押し付けられるけど、通訳とかの御世話になってるから断れないんです

10.09.06
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