Basara

□学園BASARAE
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075(蘭丸と)










「くっそー!蘭丸を使いやがって〜!!」



あの後、半脅し状態で政兄に頼まれた蘭丸は何処か行ったきりの康兄達を捜していた。蘭丸をパシりに使うなんて…!!チカが使い物にならなくなったせいだ、クソッ!!


そう憤慨しながらちょっと歩いていたら、政兄達の友達だと思われる金髪の姉ちゃんと赤髪の兄ちゃんに会った

他の奴等は何処に行ったのか訪ねてみると「あいつらならもっと奥の方に行った。暑いから私は先に戻っている」と扇子を扇ぎながら言って「やっぱ山は来なきゃ良かったな…」と後からボヤキながら歩き去っていった



姉ちゃんに言われた通り更に奥に進むと、川の流れている場所にまでやってきた。まぁまぁ緩やかな川に手を突っ込んで顔にかけた。ひんやりとした水に気持ち良さを感じた後、目的を思い出して辺りを見回してみる。するとトントン…と軽く肩を叩かれた



「…………………」



無言で一方を指差すのは、先程見付けた赤髪の兄ちゃんこと確か名前は…風魔小太郎。何でか蘭丸についてきていた

ついてきてくれたは別にいいんだけどさ、無言だから逆に怖い。いや、うるさい奴は嫌いだけどさ、静かなのも限度があるだろ?



「何だよ、皆あっちにいたのか?」

「……………」



頷いたのでとにかくついていくと、小太兄の言う(?)通り…お目当ての奴等が居た

康兄達は虫取に飽きていたのか、枝と糸とスルメイカを使ってザリガニ釣りをしていた。あまりにも静かにやっているから真剣なのかと思ったけど、所詮はザリガニ釣りだ。空気を壊さない様にしてやる義理なんか無いだろ



「おい、お前ら!政兄達は先に戻ってったぞ!!」

「ん?あぁ、蘭丸か!何だ政宗達はもう帰ったのか?」



空気を壊した事などお構い無しと言う様に、ヘラヘラと笑いながら手招きをしてきた康兄。寄ってみると手作り釣竿を渡された。「よく釣れるぞー♪」と言いながら。…クッソー、だからお前は"康兄"なんだよ!!



「蘭丸、ザリガニ釣りとか昔チカと散々やって「なぁなぁ、次はもうちょい下った先でつりしよーぜ!」



急に顔をあげてそう言ったのは確か宮本武蔵とかっていう奴だ。宮兄は皆の意見を聞く前に立ち上がってはさっさと下っていってしまった



「ちょっ、置いてくなって、武蔵〜!!」



その宮兄の後を直ぐ様慶次がついてった。「ほら、置いてかれるぞ」と家康がぼーっとしてた蘭丸の腕を引く。ってか、蘭丸は帰りたいんだけど!!

ふと後ろを見ると、残りの後片付けを成実と小太兄がやっているのが見えた





………仕方がないなぁ。蘭丸ももう少しだけ付き合ってやるよ















(蘭丸と小太郎とかすがと家康と武蔵と慶次)

蘭丸は後片付けとか嫌いそうだ

10.09.10
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