Basara

□学園BASARAA
1ページ/12ページ



第二章 『春の球当て大会』





013(小十郎と)










「真田幸村?」

「Yes.担任の小十郎なら何か知らねぇかと思ってな」



早朝、急に政宗様はそうおっしゃられた。政宗様から他人について何か知らないか、と尋ねられるのは珍しい。人当たりが悪い訳ではないが、自分から興味をもたれるのが少ないお方なのだ



「…あの転入生がどうか……?」



まさか転入初日から政宗様に喧嘩を吹っかけやがったのか…?なら政宗様の右目として黙っちゃいられねぇ…!!



「Non-non.小十郎、逆だ。俺から吹っかけたんだよ。だからよ、んな怖い顔するなよ。Coolにいこうぜ」



廊下を歩いて部屋に入り、食卓につく。政宗様がパンにマーガリンを塗りながら話を続けられる



「…で、何か知らねぇか?出身とかよ」

「出身はここより東の地より。猿飛と同じ学校に通っていたとか…」

「そこで何か問題をおこしたとかは?」

「?さぁ…そこは校長に聞いてみないことには…」

「Ha…あの校長にねぇ…」



苦い顔をなされながらマーガリンパンに小豆餡を塗られる。僭越ながらも、俺がこしらえた餡だ



「それにしても…政宗様ご自身から喧嘩を吹っかけられるとは……。担任としては少々……」

「お前が担任じゃなかった時なんて無かったじゃねぇかよ」



勿論だ。小中高と政宗様をお守りするが為に、担任についてきたのだ。どうやってとか聞くなよ。色々あるんだよ



「骨がありそうだからな」



そうおっしゃられて政宗様はニヤリと笑われた



「Therefore, it fights even if what kind of hand is used.(だから、どんな手を使っても勝負する)」

「………全く、喧嘩早い貴方様には困りますよ。こちらの身にもなって下さい」

「…いや、お前には言われたくは無いがな」



何をおっしゃるのやら…



「わかりました。織田校長に聞けたら聞きます」

「Thank you.小十郎。頼むぜ」



まぁ結果は何となくわかるが…



「Breakfastは終わりだ!さて、Schoolに行くぞ、小十郎!」





しかし、あんなに学校に行かれるのに退屈そうだった政宗様が、今や楽しんでいるように見えるのは…



「はっ、政宗様」










好敵手かもしれない奴のお陰かもしれねぇな、と





そう思いながら俺はいつも通りスーツに腕を通し、政宗様を追った















(小十郎と政宗)

伊達家は和と洋が混ざりしお宅なんです(笑)
成実出しそこねた(ぇ)

09.07.09
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ