Basara

□じゃが肉じゃがー
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じゃが肉じゃがー(東西兄貴)















「Hey,Chika!邪魔するぜ!」



優雅な連休最終日。いきなり人の寮の部屋に押しかけてきたかと思えば、遠慮無くずかずかと上がり込んできた。何で政宗がずかずか入り込めんだというと、俺は昔からの癖で鍵をかけねェからだ

ちなみにその時俺は戦国婆裟羅をやっていて、しかもボス戦真っ最中だったので手が離せずにいた


やっとこさボス戦を終えて振り返ると、奴は買い物にでも行ってきたのか、何かが入ったビニール袋をテーブルの上に乗せて中を見ていた

……ってか、テーブルにあったモン、手で払ってどけただろお前…テーブルに置いてたモンが床に散らばってんだけど。っつーかビニール袋1袋分だったらテーブル全部綺麗にする必要無ェだろ!



「Did you end?」

「……連絡も無しに何しに来たんだよ?」



俺は床に落とされたジャンプと政宗を交互に見ながら尋ねたが、政宗は気付いていないかあるいは…いや絶対に無視して答えた



「オイオイ、俺達連絡を取り合う様な仲だったか?」

「…何かそれじゃあさ、俺の立ち位置が凄ェ虚しく聞こえるんだが…」

「Ha?What do you say?」



とぼけたようにそう返したしこれ以上続けても俺が虚しいので、軽く溜息をついてからその話を打ち切る事にした



「………もういい、で、何しに来た?」

「じゃが肉作りに来た」



そう言うと奴はニヤリと笑った。こういう時はたいてい良からぬ事を考えている。奴とツルんでいる奴なら誰だって知っている事だ。俺は思い切り嫌な顔をした



「何だ、その顔…凄ェ嫌な予感すんだけどよー…「失礼だな、元来から俺の顔はcool faceなんだよ。It was bad」

「何でそこで謝るんだよ、別に羨ましくねーよ!…それにじゃが肉って…肉じゃがじゃねェのかよ。っつーか人の部屋で何で肉じゃが作るんだよ。怪しいじゃねーか」



そうだ、何で急にわざわざ材料を揃えてここで肉じゃがを作りに来たのかが解らない。あの政宗が作りに来たのだ、それだけですでにありえない域にはある



「Ah?チカ、人が料理するのにいちいち理由が必要なのか?」

「…いや、無ェだろーけどよ」

「なら、ぶちくさ言うんじゃ無ェよ。何せ俺の愛の手料理が食えるんだゼ?Think it's honored(光栄に思うんだな)」

「……そういう台詞はどっちかっていうと女が言ってくれた方が嬉しかった」

「…うっぷ……I also think so.マジでキモかった。…じゃ、キッチン借りるぜ」



っつーか自分の台詞にダメージくるなら言わなきゃ良かっただろーが!!





政宗は落ち着いてから(大分時間がかかった)背にある小さなキッチンに向いた。寮ではあるが自炊式なので、コンロが一つという小さなキッチンがある。が、俺は大して使わない。飯は面倒だからコンビニやらスーパーやらで済ませているからだ


…結局奴の意図は掴めなかったがこれ以上聞いても無駄だろうと思い、とにかく作らせてみる事にした。もし奴の気まぐれ、または機嫌のいい日だというのなら受け取っとくに越した事は無い。政宗はああ見えて料理の才能はあるからだ

実際コンビニ弁当だって飽き飽きしていて、たまに猿飛からおかずを貰うがそれだけだし、もし本当に食わせてくれるのなら肉じゃがは本当に久しぶりに食べれる


俺は少しだけ楽しみにしながらまたテレビ画面に向き直った










 
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