Basara

□学園BASARAE
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070(元就と)










前田に捕まり暫くは足掻いてみたが、無駄に馬鹿力の奴には敵わなかった。また空の上に飛ばれてしまったのだ、降りようにも降りれん。我は諦め、散々と照りゆく日輪を更に近くで拝められる事に喜びを感じている事にした

時々「落ちるぅぅぅ!!」や「暑い!!焼け死ぬ!!」や「これにこの人数でしがみつくのは無理があるっつーの!!」や「滑る〜!!」等多種多様な苦情が聞こえてきたが知らん。どうせお前等はそれでも落ちないのだろうからな





暫くすると海が見えてきた。海の近くの…おそらく別荘だろう、その入口前に"本多武"とやらは着地した。着地と同時に皆は痺れを切らしたように手を離し、一気に砂地へ倒れ込んだ。前田もそうした為に我までも倒れ込む羽目となり、砂まみれになってしまった。不快極まりない



「ウィーンウィーン!!」

「何だ忠勝?…"用事があるのですぐ発ちます"…解った。ありがとな、忠勝」



本多武は頷くと、そのまま空高く飛んだ。本多武の言葉が解るのかと思いきや、徳川が文を持っていた。本多武があらかじめ紙に書いただけなのだろうと解ると我は溜息をついた。つまらん



「ここまで来てしまったのだ、何もせずに帰るのは我だけが損をしたことになる。利を得て帰らせて貰う。部屋に案内するがよい」



そう言うと何故か砂浜に倒れ込んでいた隻眼二人がニヤリと笑った。…我は貴様等を楽しませる様な事を言った覚えは無いのだがな



「解った、案内するぞ」



徳川は無駄に笑顔でそう言うと、我等を手招きした















「部屋は全部で10部屋だ。ただ5部屋は空けとかねぇとだから、5部屋を皆で分ける形になるな」

「何だ?誰か他に来るのか?」



独眼竜がそう聞くと「かもしれないが、解らん」と曖昧な返事をした。それよりもこいつらと同部屋になるというのが不快だ



「我は一人で使う」

「私は女だぞ、男と同部屋なんてゴメンだ」

「おれさまはこのへやがいーぞ!!いえやす、しげざねも来いよ」

「って、勝手に決めていーの!?」

「ははは、なら1年組は一緒でいいか!」



ワイワイと1年組は同部屋に入っていった。我は煩くしている残りの奴等を放置し部屋に入り扉を閉めようとしたら、誰かに扉を押さえられた



「オイコラ就、お前一人入って鍵閉める気だっただろ」

「この部屋に鍵は無い。だから取り付けようと「人ん家だよな!?」



人ん家だから何だ。鍵くらい良いだろうが愚か者長曾我部下衆親



「就ちん、だったら俺と一緒するかい?」

「馴れ馴れしく呼ぶな。それに我は一人でいいと言った筈だ」

「ずりーだろーが。誰かしらとは一緒になれよ」



我は渋った。安眠と日輪を拝む時間は誰にも邪魔はされたくは無い。しかしどいつもこいつもそれを邪魔して……



「ならば風魔と同部屋だ」

「…………………」



我は最も大人しい人物…風魔を呼び、手招きしたのだった















(元就と政宗と元親と慶次とかすがと小太郎と家康と武蔵と成実と忠勝)

安眠第一な気がするんです、元就は(笑)

10.09.05
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