Basara

□学園BASARAF
2ページ/18ページ




083(慶次と)










最初は皆適当に泳いでいた。謙信と信玄っつーおっちゃんは釣りにどっかに行ったけどね。そういや途中まで一緒に居た明智先生も見当たらないなぁ…



「ねぇねぇ、競争しない?」

「良いでござるな!」

「俺様もやろっかなぁ〜♪」

「Ha!!俺には勝てねェぜ?」

「西海の鬼を忘れるなよ?」



審判を長政に頼んで、いざ勝負!!という事で勝負した

結果はチカの勝利。流石は海の男だけあって泳ぎが速かった。まぁぶっちぎりって訳じゃなくて、長政曰く他の皆も奮戦はしてたという

だけどビート板を使ってたにも関わらず、幸村の泳ぎも速かったのには驚いた。使わなきゃ絶対速そうなのに使わなきゃ溺れるんだってさ。面白いなぁ〜










「さて、一通り楽しんだところで…次のpartyとするか…」



タオルで滴を拭いながら、此処等一体に居たメンバーを集める政宗。そして親指を突き立て、自身の後ろを指した



「A place moves!(移動するぞ!)」




















政宗を筆頭に場所移動をする俺達は、浜辺を離れて少しだけ歩いてまた別の浜辺に移動した。何とそこの浜辺には立派な砂の山が幾つも作られていた。この中で背が高い方にいる俺の身長よりも高い…約3メートルはある立派な山だ



「すごいだ!これ、誰が作ったんだべか!?」



いつきちゃんが感動しながら政宗に訊ねると「Do not hear the silly thing(野暮な事は聞くなよ)」と言って鼻で笑い、誰だとは明かさなかった。その後ろで自分を指差している成実の姿があったけれど



「真田、猿飛!お前等に持たせたアレを出しな」

「……?あれとは如何に?」

「旦那、ボケないの!背負ってきてるビーチボールの事だよ」



佐助がツッコみ、自身と幸村の背にあるデカいリュックを下ろした。その中にはペタンコの大量のビーチボールがあった



「何だこれは。こんなにビーチボールを用意してどうするつもりだ?」

「The Chairperson at class fall silent(学級委員長は黙って見てな)」



顰めっ面をしている長政にそう言う政宗の横で、チカがまだぺたんこなビーチボールに空気を入れていく。あ、勿論家康が持ってきた空気入れで…だよ

あっと言う間に空気を詰められたビーチボールはおよそ50個程だ。いつの間にそんなに買ってきていたのか、政宗…



「これで何すんだよ、政兄」

「When I easily say…(簡単にいうと…)雪合戦だ」



解りやすく、と説明をし出した成実。どうやら原理は雪合戦に似ているらしい

お互いの陣地には幾つもの山が連なっている。その中で敵にとって一番遠くにあたる山に旗を立てる。要は自分達の陣地の反対側にある敵側の陣地の旗を早く取れた方の勝利。砂山が雪合戦に使用する壁の役割になる部分で、雪玉の代わりがビーチボールだとか

ビーチボールは敵側に対する邪魔をするものであって、当たっても脱落ではない。だがボールは雪玉とは違って数の限りがある。話によると拾いに行くのは構わないらしい

だけど慎重を期さなきゃならない。ビーチボールだから平気とかそんな考えは甘い。現に昨日の枕投げでああだったのだから


しかし、双方の陣地である砂山の間にあるあの砂山は何だろうか?セーフティゾーンだとしても少し離れすぎていて使えない気がするけど…










「That is a mountain for umpires(あれは審判用の山だ)」



いつの間に横にいた政宗が、俺の肩を叩いてそう呟いた





もう片方の手で、見覚えのある黄色い手拭いを差し出しながら















(慶次と幸村と佐助と政宗と元親といつきと長政と蘭丸)

彼のアイテム"黄色い手拭い"については前回の話に出ております

11.01.31
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ