Basara

□学園BASARAF
3ページ/18ページ




084(利家と)










「あらあら、慶次は審判みたいにございまする」



そう言って溜息をつくまつに、某は「そうだなぁ…」と呟いて握りにかぶりついた

某達がいるのは先程慶次達が通った道にある、砂浜を見下ろせる堤防の場所だ。別に隠れてはいない、寧ろ目立つ場所だ。バレてもいいのだが多分誰にも気付かれていないだろう。寂しいなぁ…



何故某達が此処にいるのかというと、慶次達が世話になっている徳川殿に御礼をせねばと、また海を某と見に行って楽しみたいとまつに言われてしまい、仕方無いなぁまつぅ〜あぁ犬千代さまぁ〜…と言う訳で某達の旅行も兼ねて此処までやって来たのだ

しかし着いてみたら慶次達は海に出掛けたと濃様に言われた為、こうしてここまで来たのだが…慶次達はどうやら勝負をし出すらしい。折角だから観戦するか、と言う事で現在に至る…と言ったところだ



「チームは昨晩と同じだ。The pillow fight of the last night is this rehearsal(昨晩の枕投げはこのリハーサルだ)」



そう政宗殿が言うと「昨晩のはチーム戦じゃなかったよね?」と言う声が聞こえたが、政宗殿は反応しなかった

ビーチボールを分けた後に二手に分かれる。分かれた後にお互いの山に赤と青の旗をさしていた。ちなみに慶次は黄色い手拭いを頭に絞めていた

チームごとに円をつくり数分の作戦タイムを取った後、各々が自身の陣地内でバラけて位置についていく。期を見てか、某達に背を向けている位置にいる慶次が両手を広げた



「はいはい、それじゃあいくよー!位置についてぇ〜…」



皆が静まり、真剣な顔付きで構える。クラウチングスタートのポーズをしている者もいた





「よ〜い………スタートっ!!」





手を叩いたと同時にクラウチングスタートをしたのは青の長政殿だ。ビーチボールが降り注がれる前に旗を取るという作戦なのだろう、あまりにも横暴すぎる



「まぁまぁ…長政坊っちゃま!!大丈夫にございましょうか?」

「策があるのだろう、見守っていよう」



真っ直ぐに突き進む彼に対して、赤の行動は…同じく急襲だった。しかし走り出すのではなく、何と…振り回していたのだ





成実殿を





「あああぁぁぁぁぁ〜!!」

「っ、何ィィィ!?」



振り回していた手を離し、成実殿をブッ飛ばす長曾我部殿。しかし旗の方角とはズレてしまい、走ってきていた長政殿にぶつかる事となってしまった

しかし辛うじて気絶せずに済んだ二人が頭や腹を抑えながらも起き上がろうとした瞬間に、双方から殺人級のスピードでビーチボールが飛んできた。勿論、避ける事の出来なかった二人はそのボールに当たり、勢いよく海に吹き飛んでいってしまった

二人は気絶しながら並んで海に浮いていた。そのうち波によって浜辺に打ち上げられるだろう



「双方、容赦が無いな…」

「あぁ…憐れ、長政坊っちゃま…」



慶次の次に可愛がっていたのがお市殿と長政殿だ。そんなまつの悲痛なる声を聞いて、某はそっと肩を抱いてやったのだった















(利家とまつと政宗と佐助と慶次と成実と長政)

どさくさに紛れて最後はいちゃつくバカポー(笑)
長政本人は勿論、政宗達に「アンタなら取れる」と言い聞かせられていたのでこうなるとは思ってませんでした

11.02.01
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ