Basara

□じゃが肉じゃがー
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暫くすると、背後からくしゃみの音がした

何故か少し気になったのでポーズをとり、振り返って声をかけてみた



「…大丈夫か?」

「ん?No problem」



手にゴーヤとスライサーを持ちながら、政宗は背中越しに答えた





………ん?



何となく違和感を覚えながらも、俺は料理についてそんなに詳しい訳じゃねェから何も言えなかった。まぁきっと奴なりのアレンジなのだろうと思い、画面に向き直って戦場へ戻った

……しかし…肉じゃがにゴーヤって…入ってたか…?















「おいチカ!ポカ粉どこだ?」

「…上の収納棚のどっか」





………ん?



ポカ粉とか言う奴、他に聞いた事ねェなぁ…とか、あいつポカリでも飲みたいのかよとか思いながら、道を塞いでいるモブ達をバッサバッサ倒していく

まさか料理には使わないだろと軽く後ろを見たら、ポカ粉の袋を破いて中身をポットに流し込んでいる最中だった。…よし、鍋には入れてないな

…本当にポカリ飲みたかったんだなぁとか思いながら、俺はまた戦場へ戻った















また暫くすると、醤油と甘ったるい独特の匂いがしてきた

……あれ?肉じゃがってこんなポカリみたいな匂いだったか?とか思いながら、またポーズして振り返り、様子を見てみた





「…っくしゅん!!」



丁度、政宗がくしゃみをした瞬間だった

…俺は青くなり、固まった


いや、別にくしゃみしたのは悪くはねェ。俺が固まった理由はそのくしゃみをした方向にあった





「……オイ政宗。今さ、鍋にくしゃみしたよな?クリーンヒットしたよな?」

「オイオイチカ、クリーンヒットじゃなくてclean hitだぜ?」

「そうか、clean hit…じゃなくて!発音はこの際どうでも「Not good!!英語は綺麗に発音してこそ「いいから黙れ!本題はそこじゃねェ!!」



別に政宗が自分で食うなら何も言わねェが(いやそしたらそしたらで人の部屋で作る理由を聞きたいが、今はどうでもいい)人に食わそうとしているモノに唾入れるのはよくねェだろ。…汚ェし



「何で口を手で塞ぐとか横にくしゃみするとかしねェでclean hitさせてんだよ!」

「間に合わなかった。Sorry…」



すんなり謝られたのでそれ以上何も言えなくなり、まぁ良いかと思いかけた



「風邪気味でよ。Don't worry(気にするな)」



この台詞を聞いてすぐに撤回した











 
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