壬生狼
□第一幕
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『っ…。』
ひかりが目を覚ました時、辺り一面森に囲まれていた。
『ワォ、ここは…森?』
“僕は廃墟ビルに居たはずだけど…”と思ったひかりだったが気にせず歩くことにした。
『それにしても初めて見たね、恭弥のあんな顔…。それに、久しぶりに僕の名前を呼んでくれた。』
そう嬉しそうに語るひかりだったが、たかが不良にやられたという苛つきは治まってはいなかった。
そんな時、ひかりの前に道を塞ぐように現れたのは丸い球体。
その中心には顔のような物が付いていた。
………AKUMAだ。
だが、AKUMAなどひかりなど知るはずがない。
『ふぅん、君…僕の道を塞ぐ気?』
AK「キィィイイイ…。」
『いいよ、咬み殺してあげる。』
ひかりは学ランの腰付近に隠し持っていた小太刀を取出しAKUMAに斬り掛かった。
ドンッ!!
AKUMAはひかりの手によって呆気なく破壊された。
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