壬生狼

□第六幕
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サク…




サク…





神「……ここか。」





今、ひかりと神田は次なる任務の地へ来ていた。





その地の名は“ゴスペシディ”




コムイの話によるとその地の者全てが女である。





数年前は男もいたが突如女だけの村になってしまった。





これはイノセンスによる奇怪現象だろう、という事でひかりと神田が派遣された。






神「チッ、本当に女だけだな。」





『群れ過ぎ…咬み殺す。』





ひかりが小太刀に手を掛けると神田が止めた。





神「止めろ、ややこしくなる。」





『僕の邪魔をするな。君から咬み殺すよ。』





神「なッ!」





ガギィィインッ!!!





神「危ねぇだろうが、ひかり!」




ひかり達がギャーギャーと騒いでいると1人の男性が話し掛けてきた。





??「あの、旅のお方ですか?」




二人が振り向くとそこにはいかにも優男です、というようで物腰の柔らかそうな成人男性が立っていた。





だがひかり達はそんな男性の質問に答える事は無かった。





『ねぇ、この村男は居ないんじゃなかったのかい?』





神「俺が知るか。…おいお前、ここにいる男はお前だけか。」





??「はい。今までは他にも男性がいらしたんですけど…。」





“気付けば姿が見えなくなっていた”と語るその男はディーゼルという。





デ「あ、よろしければ僕の家に来ませんか?僕と同じ男性に会ったのは久々で、嬉しいんです。」





『僕は行かn 神「あぁ、邪魔する。」…ちょっと、何勝手言ってるんだい?』




神「うるせぇ。今は情報集めんのが先なんだよ。」





神田曰くこのディーゼルという男に話を聞き出す…らしい。





その後二人はディーゼルの家に行き話を聞き出した。




が、どれもイノセンスに関連付くような話では無かった。





そして、とうとう夜になってしまった。





――…




夜になったので二人はディーゼルに部屋へ案内してもらった。




その途中ひかりは、階段に飾ってあった、綺麗に装飾されたアンティークな鏡越しにディーゼルと目が合ったが気にせずプイッと顔を反らすとディーゼルに笑われた。



部屋の中にはベッドが二つとテーブル、ソファー等揃っていた。




ひかりと神田はベッドに腰を下ろし話していた。





『本当にイノセンスは此処にあるのかい?』




神「知るか。」



『…もし無かったら咬み殺す。』



神「あぁ。コムイをな。」




『そうだね。』




ひかりは眉を潜めながら小太刀の手入れをしていた。





『…僕はそろそろ寝るよ。音一つ立てたら咬み殺すから。』




神「あぁ。」




二人は辺りを警戒しつつ静かな眠りに就いた。






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