藍-aihi-緋

□第三幕
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ア「や、やっと着いた。」




『…。』





二人の前に聳え建つのはエクソシスト総本部、黒の教団。





ア「本当にここ…かなぁ?」




『ぁ…アレン、アレン。』




ア「どうしましたか?」




『…あれ。』





篝が指差す方向にはカメラのようなもの。






ア「あ、カメラ!凄いじゃないですか、篝!」





骸「クフフ。流石ですね、篝。凄いですよ。」






篝には優しく褒めるように頭を撫でるアレンが大好きな骸に見えた。







『……む、くろ。』





小さな小さな声で発せられた“骸”という名前は誰の耳にも拾われることも無く消えていった。







ア「すみませーん!クロス・マリアン神父の紹介で来たアレン・ウォーカーと六道篝です。」





“教団の方に謁見したいのですが”とアレンが言うとカメラから無線越しに声が聞こえた。






?《後ろの門番の身体検査受けて。》




誰か分からなかったが指示に従い身体検査を受けようと振り返ると“ぇ、これが門番?”と疑いたくなるような物体が…。





ア「ぇ、あ…どうも。」




『…。』





篝はそんな門番に不安を感じてアレンの服の布端を弱々しく握った。





すると門番がぐおっと出てきた。




門「っ!こいつ等アウトォォォォッ!」





ブーーーーッ!!





教団中にブザー音が響き渡った。





門「こいつ等バグだ!白髪の奴は額のペンタクルに呪われてやがるし!藍髪の方の左目なんか人間のものですらねぇ!」






『…っ。』





門番の言葉に篝が反応したが門番はそれに気付かず続ける。





門「ペンタクルはAKUMAの印!こいつ等あいつ等の…千年伯爵の仲間(カモ)だぁーっ!」






ア「んな!?」




『…。』





篝が殺気立っている中…もう一つの殺気が現れた。






?「二匹で来るとはいい度胸じゃねぇか。」




ア「ちょちょっ…何か誤解されて…っ。」




アレンはそれから先を言うことが出来なかった。





何故なら真後ろに先程の男が立っていたから。





ア「っ!」





ドンッ!





アレンは何とか左手のイノセンスで自分を庇ったがイノセンスが傷付いてしまった。




?「お前…その腕は何だ?」




ア「…対アクマ武器ですよ、僕はエクソシストです。」






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