♪小説♪
□相互
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[Nobody can understand it.]
目を、つぶる。
白い月を見ないようにした。
右手で貴方の、白い手を握った。
恐かったからだ。
左手で貴方の、白い服を掴んだ。
覚悟が壊れそうだったからだ。
そして
眠っている貴方に少しずつ唇を近づける。
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「……………
ダメ…だ…やっぱり…あたしにはできないや……」
やっぱりできなかった。
・・
あの時と同じように、また涙を流す。
結局あたしは、黒崎くんを裏切れないんだ。
何故あの時私が此処へ来る前黒崎くんにキスが出
来なかったのか。
それは
またこの世界に戻ってこれると信じていたからだ。
また黒崎くんと愛し合えると信じていたからだ。
だから、あたしは黒崎くんを裏切れない。
優しく不器用な愛で包み込んでくれる黒崎くんを。
「ごめんなさい……あたし…ウルキオラさんには…キス…出来そうにないよ…」
今は
黒崎くんより、好きなのにね。
ごめんなさい
さよなら、愛しい人。
(Goodbye,loveyou.)