♪小説♪

□Line
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冬に歩く公園が好き
雪が降らないかと期待してみる空
もちろんとても寒いのだけど


大好きな友人達と過ごした高校時代

大切な人達

沢山の出会い

あの3年間は私にとってかけがえのないもの
彼と出会って
変わったこと

すべてが愛おしい

高校2年生の初夏
彼とお付き合いすることになった
うれしかった
好きで
好きで
伝えるつもりなんかなかった

ずっと彼は朽木さんが好きなのだと思っていた
私もとても大切に想う彼女
2人共大切で
傷付けたくなかったし
私のことを仲間だと思ってくれる彼を裏切りたくなんかなかった

だけど雨の降る6月

1年生の時よりはすっきりしていたけど
やはりまだ締め付けるものがあった彼
ほんの少し
少しだけでも
彼のチカラになりたかった

差し出した傘

呼ばれた声

呼ぶはずだったのは私

声を発したのは彼

冷たくなった手に引かれたのは私

泣きそうな声で



好きだ



と言われた


すきです

誰よりも

世界中の何よりも

すきです


溢れたのは

自分の気持ち

流したのは涙

沢山の感情が溢れそう

確かなのはお互いに

すきだと言うこと



裏切りたくなかった



彼女を裏切ったかもという罪悪感
彼のことが心配だった

溢れたのは満月のとき

私は彼がまだあの時のことから私を気遣ってくれているとしたら?

彼にだけした痕なきさよなら


だけど彼はそんな私を抱きしめてくれた



沢山悩んだ


沢山泣いた

沢山笑った

そんな高校生活だった

後悔もある

だけど今があるのは

過去があるから

あの時の後悔は無駄なんかじゃない




卒業して彼は県外の医大に進んだ
お父さんのように
人に大きな手を差し延べられるような
誰にでも安心されるような医者になる
そう言っていた
石田君も彼と同じ大学へ進学した

私もおじ様を見て
医学の道を歩もうと決めた

彼らは外科専行だが
私は県内だが空座町からはかなり遠い小児科が充実している大学へ進学した

成人と共に2年生になる
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