♪小説♪

□これ以上愛せる人なんていない。
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あの日、あの時、私たちは永遠を夢見た・・・。








もうすぐ。
あと10秒・・・。
ほら、聞こえる足音・・・。



「入るぞ。」

「ジャスト!」

「・・・何がだ?」

「ウルキオラさんが来る時間を予想してたんです!そしたらピッタリだったから嬉しくて!」

「くだらないな・・・。」




それでも私の楽しみなんです。
こうやって部屋に来てくれるのを今か今と待つことが。



「今日も、ご飯食べ終わるの待ってくれるんですか・・・?」

「あぁ。嫌なら退室するが・・・?」

「そんなッ!嫌だなんてッ。嬉しいです!」

「・・・早く食え。」

「はい!」



最近は食べ終わるまで傍にいてくれる。
いつも一人で食事をしていたことに慣れていた私だけど、やっぱり寂しくて。
きっと無意識に部屋から出て行くウルキオラさんを見つめていたのかもしれない。

『行かないで』

と・・・。





「あ!この香りはハーブティーですか!?」

「・・・?よくわからんが・・・。」

「ハーブティーって、気がスッキリしないときに飲むといいらしいですよ!セントジョーンズワートもブレンドされてたら鬱にも効果アリです!」

「詳しいな。」

「あ、えっと、好きなものってもっと知りたくなりませんか?それで詳しくなっちゃったのかも・・・。」




なんとなく恥ずかしくなってティーカップに指先を伸ばした。
触れた箇所が温かくて、どんどん体内に侵入していく液体は私の心を落ち着かせてくれた。


「好きなものを知る・・・か・・・。」


ウルキオラさんの呟きのような小さな声をキャッチして顔を上げる。
そしてまっすぐに見つめられている事に気付き動揺し、落ち着いたはずの心音がまた忙しく働いているのを感じる。


「え、ッと・・・?」

「お前は好きなもはもっと知りたくなると言ったな?」

「あ、はい・・・。」

「俺のこともか?」

「!・・・もちろんです!!」

「そうか・・・。」

「でも・・・ウルキオラさんはなかなか自分のことは話してくれないから大変なんですよ?だから・・・もっと知りたい・・・です///」

「フッ・・・俺も・・・お前のことが知りたい。」





これから・・・
これからたくさんの時間を共有して知っていけばいい。
貴方を想う気持ちは変わらないから。
この気持ちだけは不変のものだと信じてるから・・・。




「ウルキオラさん・・・」

「何だ・・・?」






・・・どうか私たちに永遠をください。
この一瞬がかけがえの無い宝物なんです・・・。






「私、貴方のこと愛してます。」

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