♪小説♪

□今はまだわからない
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扉を閉め、長く暗い廊下を歩きながら考えるのはあの女のことばかりだ・・・。



大体何故俺はあんなことをした・・・?




・・・わからない・・・。





なんだこの感情は・・・?





藍染様に聞けば答えは見つかるだろうか・・・?



己の唇に触れてみる・・・。
重なった女の唇を思い出すかのように・・・。


廊下の先によく知る霊圧を感じて立ち止まる。



向こうから近づいてくるのなら自分から行く必要はない。



「テメェなに自分の唇なんか触って歩いてんだよ?あの女関係か・・・?」


「・・・」


髪の蒼い男。
破面NO.6

グリムジョー・ジャガージャック・・・。


俺とこいつとでは温度差がありすぎる。

面倒だからそのまま黙っていたが、コイツにはそっちのほうが気にいらなかったらしい。


「あン?テメェ・・・シカトしてんじゃねぇよ。俺はあの女となんかあったのかって聞いてんだぜ?」

「だったらなんだというのだ・・・。」

「別にィ?テメェは自分じゃ気付かないだろうから、教えてやろうと思ってな。」

「何をだ・・・?」

「テメェがあの女に『惚れてる』ってことをな。」


じゃーな。

言いたいことだけ言って去っていくアイツの言葉の意味を理解しようと試みたが、無駄だった。



今はまだ・・・


わからないままでいい・・・。





◆end◆
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