○小説○

□聞こえてくるのは…?
1ページ/1ページ




「ぅ…あぁっ…!んッッ…!リクオさ、まぁ…!」

「つらら、お願いだからもう少し力抜いて?」

「でもぉ…痛いです…!あっ、あっ…いたっ…!も、やぁ…!」

「ちょ、動かないでってば!」

「うぅッ…早く抜いてください…!私、もう…んっ…ぁ!」

「大丈夫。すぐ楽になるから。僕に任せて?」


おいおいおいおいっ!
ちょっと待てェェェ!!
この扉の向こうはいったいナニが起きてるんだっ!?
まだ昼過ぎだぞ!?
いやたとえ夜でも及川さんの喘ぎなんて…!喘ぎなんて…!
めちゃくちゃ興奮するけどもっ!
何がどうなってあんな声がここから聞こえるんだよォォォ!!
俺の初恋の人がリクオに食われちまうゥゥゥ!!
ちょ、落ち付け俺。
きっとこれは何かの聞き間違いに違いない、うん、きっとそうだ、そうに違いない…!
さぁ、耳を澄ましてもう一度扉に耳をあててみろ?
そこからは…


「あぁっ…!いたっ…!う、ぁぁッ…ンッ…!リク、オ…さまぁ…!」


18歳未満禁止ワールドが展開されてるじゃないかァァァ!!
ちょっ、マジ、え?なにこれ?


「あれ島?部室の前で何やってんの?」

「入らないの?」


おぉ!天の助けだ!
そこには不思議そうに俺のことを見ている巻さんと鳥居さんがいた。


「あれ?なんか中から声聞こえね?」

「これって…つららちゃんじゃない?」


やっぱり俺の聞き間違いじゃないんだァァァ!!
この艶やかな声は彼女のもので彼女を啼かせてるのはアイツで俺はそれを聞いて興奮してるのか!
いや、マジで落ち付け、自分。


ガンガンガンガン!!!


「ちょっと島!アンタ何やってんの!?」


ガンガンガンガンガン!!!


あれ?
なんか生暖かいものが額から流れてくるぞ?
そういえばちょっと頭が痛いぞ?


「なんで扉に頭打ち付けてんのか知らないけど落ちつきなよ!」


これ俺の血か!
おいおいおいシャレになんねぇよ!
どうせ出血多量で死ぬなら及川さんの裸を見て死にたい!
いやでも鼻血の出し過ぎで死ぬのはダサくないか?
ていうかそれ以前の問題じゃね!?
巻さんと鳥居さんに引っ張られ扉から離れると、さっきまで頭を打ち付けていた扉が開いた。


「あら?皆さんこんなところで何を?」


聞こえてきたのは淫らなボイスではなくいつもの及川さんだった。


「ちょっと島くん!血だらけじゃん!早く保健室行ったほうがいいよ!」


続いてリクオの声。
なんだコイツ、なんでこんなに普通なんだ?
誰か俺に鎮痛剤と精神安定剤を投与してくれェェェ!!


「おや?この僕よりも早く部室に来ているなんて!君たちやる気満々だね!そして島くんは何故に血だらけなんだい?」

「ちょうどいいじゃん。清継くんに付き添ってもらいなよ。」

「マイファミリーの危機ならどこへでも付き添うよ!たとえ火の中水の中!さぁ、どこに行きたいんだい?」


俺のこの状況を見て保健室以外のどこへ連れていく気だァァァ!!


「島くんお大事にね〜」


リクオの声が遠くから聞こえる…。
あぁ、俺今引きずられてるんだ…。
意識が飛びそうだ…。
息絶える前に…真相が…知りたかった…。










NOT喘ぎ!!






■END?■





****オマケ*****





「はぁびっくりした。開けた瞬間島くんが絶命寸前なんだもの。何があったの?」

「つーかさ、リクオとつららは中で何やってたの?」

「僕たちは…つららの指に刺さっちゃったトゲを抜くのに必死になってたけど…ねぇ?」

「はい。すごく痛かったです…。」


どうやら島が聞いたのは昼下がりの情事では無くただのトゲ騒動のようだ。
チャンチャン♪






■END■





アトガキモドキ
リクつらアンケに島くんや清継視点のリクつらが見たいとあったのでやってみたw
確かにカナちゃんが絡むと恋愛色強いですからねー。
島くん視点でやってみたんだが何故かギャグ路線にww
うん、やってしまった感はあるが後悔はしてないww


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ