Long*hate story b1
□【LOST】 fact
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その日も私は皆から無視された。
…いや、厳密には無視とはいえない。存在を消そうと努力してると形容した方が正しい。
朝はそんなクラスメイトのいじらしい努力を外から見ている余裕があった。
私の机の上に菊の花が置いてあったり。
授業中、先生が後ろを向くと消しゴムが飛んできたり。
休み時間は半径三メートルには誰も居なくなったり。
…でももうそんなの気にならないや。どうでもいい。誰かの態度なんて、これっぽっちも意味を成さない。
…今日告げられた事に比べれば。
昼休み、応接室に呼ばれた。
皆の刺す様な視線を受けながら、教室を出た。
応接室には雲雀さんが居た。
そして、告げられた。
「君の…君のお母さんが亡くなられたよ」
どう、して。
視界までもが、黒に染まった。
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