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□奈落
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「......どうする?
戻るわけにもいかないしな」




「どこか他の場所に隠れるしかないよ」




するとスカーが歩き出した




「どこかってどこだよ...」




ここで大きな風が吹く




「ついて来い」




「どこへ行くんだ?」




「ここからそう遠くない場所に
アスベックという村があるはずだ
そこのスラムに同胞たちが身を寄せていると
聞いたことがある」




そう言いながらも進んでいくスカー





「イシュヴァールのスラムか...」




「他に選択肢は無さそうだな」




「さすが旦那!
行きましょう!」




ヨキも足を前へと進める




そして一行はスカーを先頭にして歩き出した




「でも
大丈夫なの?」




「なにが?」




「アルが急にいなくなったら
キンブリーさんに怪しまれない?」




「大丈夫 大丈夫
兄さんとルルが
なんとかしてくれてるから」





―――――




その頃エドとルルはというと




外に出て、命令が出るのを待っていた




エドとルルの間には、なぜかアルがいる





「第三班、三名」




「第四班、五名」




「よし
揃ったな
ではそれぞれ担当地区の捜索を開始してくれ」




「はっ!」




「了解」




そこへキンブリーとその部下2人がやってきた




「行くぞ」



マイルズが兄弟達に声を掛けた




「アイサー」




ガシャンとアルが立ち上がる




「おいおいアルフォンスくん」




『そこは“はーい!”でしょ?』




「......
あぁ いや、しかしこれ
動きづらいよ...エドワードくん
ルルちゃん」




なんと中には、



マイルズの部下が一人入っていたのだ




「そこをなんとかヨロシク!」




キンブリーを先頭に、マイルズ達も歩き出した




「ほら...キンブリーが見てる」




「待ってよ!
兄さん!ルル〜!(裏声)」




そんな3人を横目でチラッとキンブリーが見ていた




「早く歩け!」




『ふふっ!
今日のアル、なんだか変!』




一行は捜索場所へ向かうために




目的地まで歩いていた




「おい
キンブリーはどこの捜索だ?」




「街の中心にデカイ縦工があるでしょ?
あそこから入って
坑道を調べるそうです
北の兵は信用できないから
セントラルから連れてきた部下だけで行くそうです」




困った表情で言う、北の兵




「(チッ...奴め...
気付いたか...?)
先回りだ
縦工近くに狙撃のポジションを確保せよ」





「はっ」




マイルズの部下は小さく返事をした




そして、キンブリーと部下2人は縦工の下まで来た





「坑道の入り口を捜しなさい
複数の足跡があれば
間違いない」




「「はい」」




そして部下2名は言われたとおり調べにかかった




近くの建物の中では




鎧の中から出たおじさんと




マイルズから命令を受けた男がライフルを構えていた




「えぇ
この距離なら」




鎧に入っていた方がキンブリーに目標を定める





「!!」




「どうした?
エドワードくんとルルちゃんです」




「なに?」




エドとルルはキンブリーに近付いた




























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