□十二番隊隊長、浦原喜助
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110年前、当時の護廷十三隊には




今とは違う、だが馴染み深い顔が揃っていた





五番隊隊長に現在は




仮面の軍勢(バイザード)として現世に身を置く





平子真子。





ほかの仮面の軍勢もそれぞれ




隊長、副隊長として席を置いている





さらに、平子の下




五番隊副隊長には藍染の姿もあった





そんな折、十二番隊隊長・曳船が王属特務に昇進





隊長を退任することとなる




当時の二番隊隊長・四楓院夜一は




自らの隊の第三席を公認に推薦した












「ありゃ?
え〜〜〜〜と...
もしかしてボク
一番最後っスか?
遅くなっちゃってスイマセン
それから
初めまして」




十二番隊隊長(新任)・浦原喜助は




ニッコリ笑って挨拶した





「何や
えらい
ユルそうなんが
入ってきよったな」




「人のこと
言えんの?」




ローズが平子に突っ込みを入れた




ラブと拳正、そして





「.........」




ひよ里は、浦原をじっと見ていた





「え―――っと...
入っても...
いいんスかね?」




この空気にどうしたものかと浦原は気まずそうに聞いた





「ヘコヘコするな!」




そこに夜一が声を出す




「おぬしはもう隊長なのじゃ!
堂々と入ってこんな
喜助!」




両手を腰に当ててそう言った





「はあ...」




「そうじゃ
早よう
入らんか!」




ドンッ!




「白ノい!」




浦原の背中を杖の先で突く総隊長





「皆、揃っとるようじゃの
これより
新任の儀を執り行う」




総隊長は椅子に座って言った




「各隊長の耳には伝わっている
事と思うが
七日前
十二番隊隊長・曳船桐生に
昇進の為、退位せよとの命が下った
それに基づき同日より
新隊長選任を開始し
その旨各隊隊長に通達
翌日、二番隊隊長、四楓院夜一の推薦により
同隊三位の席官を召還した
そして昨日(さくじつ)
この山本元柳斎
並びに隊長三名立ち会いの下
隊主試験にて隊長資格を検分
その能力・人格に申し分無し決論した
ここに
元・二番隊第三席
浦原喜助を
十二番隊新隊長に任ずるものとする」





浦原は頭をかいて、苦笑いだった





そして十二番隊隊舎...





「え〜〜〜〜〜〜...と
そんな訳で
ボクが皆サンの新しい隊長っス
ヨロシク」





頭を掻きながらそういう浦原




目の前に隊士達が聞いていたが




空気は決して良いものとは言えなかった





「.........」




浦原も困った様子




そこで隣にいた副隊長のひよ里に




握手しようと手を差し出した




「ヨロシク」




パァン!!!!



しかしその手は叩かれて振り払われてしまう




「うちは
認めへんぞ!!
急に曳船隊長が折らんなっただけでも
気に喰えへんのに
二番隊て何や!
隠密鬼道やんけ!!
コソコソ人殺してたような奴に
うちとこの隊長なんかつとまるかい!!」





「ふ...副隊長...!」




「隊長にそれは言い過ぎです...!」




怒鳴るひよ里に隊士達は言った





「何や!!!
うちはあんたらの気持ち
代弁したってんねんぞ!!
あんたらかてそうやろ!!
こないなヘラヘラした
ポッと出に
ついてかれへんやろ!!」





「...い...いえ...」




「そんなことは...」




隊士達の空気はまたドヨンと濁った




「ハハハ...」




浦原はまた困ったように笑う




それに、ひよ里は怒りマークを浮かべた




イラッ!!




「何がハハハや!!
うちはあんたの古巣
けなしてんねんぞ!!
なんでキレへんねん!!
悔しないんかこのフヌケ!!」




胸倉を掴んでまたもや怒鳴る




が、





「だって
ボクもう
十二番隊隊長っスから」




と浦原は言った






















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