イナズマ11
□この思いが届いたら…
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豪炎寺が俺達の前から去って何回目かの夜が来た
俺はいつもの様に壁山によって眠れずにいた(と言っても本人に自覚は無いが)
俺はバスの上に行こうと席を立ち上がったとき
「…じ」
何かを呼ぶ声が聞こえた
俺は一瞬誰かを起こしてしまったのかと思ったが 回りは皆寝ていて起きたわけでは無い事を確かめてほっとしたときだった
「豪炎寺」
同じ声がさっきよりもはっきりと聞こえた
「風丸?」
心配になって近づいて見るが本人が起きている様子は無いだが寝ながら風丸は泣いていた
「泣いてるのか」
俺は少し胸がチクリとした
「豪炎寺」
風丸がまたあいつの名を呼ぶ
その声があまりにも愛しそうにでも悲しそうに読んでいてまたチクリとした
「行かないで」
どうして、豪炎寺なんだ俺じゃ駄目なのか…
「こんなにもお前が好きなのに」
俺は風丸に近づいて
チュッ
触れるだけのキスをする
「愛してるよ風丸」
この思いがとどいたら… (けれどそんなこと出来やしないんだ)