脱色(zzz)

一緒に
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わたしと一緒に







「ねぇ、わたしが死んだらあなたも死んでね」



彼女は本気
僕は君を愛してるけど、君も負けず劣らず。


「別に構わないけど……どうして?」


「だってあなた、寂しいでしょ?」


僕が寂しい?

そんなわけない。現に僕は君と出会うまでは独りだった。


「寂しいのは、君の方だろ」



「わたし、寂しくなんかないわ」


彼女はいつも、僕に分かりづらく話す。


だからいつも僕は、こうやって


「どうして寂しくないんだ?」


、と聞く羽目になる。


「だって、ザエルが一緒に死んでくれたらわたし、独りぼっちじゃないもの」


「僕が君と死ぬことが前提なんだね」


「そうよ」



照れ隠しなのか、僕と目を合わせてくれない君

それでも僕の目には君の赤い頬が見えたから



大丈夫、君が好き



「じゃあ僕が死んだら、君は死んでくれるの?」


「死なないわ、貴方の死体、わたしの部屋に飾るもの」


嗚呼君は、
僕なんかより美しいくせに


「僕も君を飾りたいな」


「駄目よ




わたしの死体きっと

醜いもの。」



そんなことないのに

僕は君の全てに恋してるからね


それを言っても君は照れてしまうから、君が素直なときに話してあげる


僕は、僕か君以外の奴によって死ぬことは有り得ない。


だから僕、

「君が死んだら、ちゃんと僕も死んであげる」


そう言って、にっこり笑った。


「………ありがと」

君が微笑む。


のどかな一日、
僕は幸せ、

君は幸せ?






僕のもとに帰ってきた君は、僕を瞳に映してくれないけど

醜くなんてないよ

今すぐ伝えにいこう



(真っ白なわたしの世界に)(こんにちは、美しき人)(ピンク色が見えました)





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