短編

□また いつか
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―――やぁ、暴君。調子はどうだい?






輝くステンドグラスの前で、まるで聖者のごとく微笑む男。




今思えば、あいつと出会った時から、あいつの運命は決まっていたのかもしれない。


そしてあいつはおれと出会う前から、それを受け入れていたのかもしれない。








「全ては憶測に過ぎないが、な」




そう、それを知る人物はもう自分の前にはいない。



くまはフッと自嘲気味に笑うと手にした本(バイブル)の一ページを静かに開いた――――













【また いつか】




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