裏パラ

□例え全てに背いても
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 ある日イタリア・ボンゴレ領内(ほぼ全土に渡る)において、突如同盟ファミリー同士の大規模な抗争が勃発。


 原因は些細な小競り合いで…ぶっちゃけボンゴレの現10代目ボスである沢田綱吉をめぐる恋のいざこざからだった。




 老若男女問わず周囲の人間にモテモテの綱吉は、自分の部下達はおろか他所ファミリーに所属する人々…果ては民間人にまで大人気。(気付かないのは本人のみ)

 従って、今回抗争を起こした同盟ファミリーの両ボス共も、当然熱狂的な綱吉の大ファンだった。

 そしてどちらがより綱吉を深く愛しているかで大揉めした結果、いつの間にやら互いのファミリーを交えた大乱闘…果てはイタリア全土を巻き込むとんでもない規模の抗争へと発展。



 …ってか、アホか。



 だがしかし、激化の一途を辿る争いを見事治めたのは、火種になった当の本人綱吉だった。




「この騒ぎ、お前が解決しろ」

「何で!?!?」

 彼には何の非もないが(モテ過ぎるのが罪というなら話は別)、お目付け役の黒い死神リボーンに焚きつけられ、抗争の原因も知らないまま成り行きで両ファミリーに自らお灸を据えるハメに。(哀れ)



 おかげで間もなく事態は収束――再び世界には薔薇色の平和が訪れたのだった。




 が、この抗争で綱吉は、左肩を軽く負傷…。




 たいした怪我でもないのだが、周囲を取り巻く人間達、特にこの上なく大事なボスを傷物にされた(言い回しがおかしい;)ボンゴレファミリー部下一同のお怒りは、それはもう凄まじい。

 折角綱吉が骨を折って鎮めた抗争が、今度は『復讐・制裁』という名に姿を変えて、再びぶり返しそうになるほどに。




「…てめーら、いい加減にしとけよ(怒リングv)」

 ただこのときばかりは流石に怪我した綱吉を、ほんの米粒くらい不憫に思った死神が、鉛玉ですぐさま鎮圧。





 おかげで現在綱吉は、静かな自室の広々としたベッドの中で、療養真っ最中なのだ。
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