裏パラ

□可愛いだけじゃ物足りない!?(準備中)
1ページ/4ページ




「おにーたん、おにーたん、」



 零れ落ちそうな琥珀の瞳を輝かせ、ふわふわと蜂蜜色の髪を揺らし小首を傾げる小さな男の子。



 まだ幼い頃は、愛らしい顔に満面の笑みを浮かべ、あどけない仕草でよく自分に縋ってきたものだ…。





 ああ、あの無垢な天使のように無邪気で可愛いかった弟が、…一体何がどうしてこうなったのか。







「誰か、嘘だと言ってくれ…;」

 この世の不条理と不幸を全て背負った気にさせる、深い深い溜め息を吐き出す千種は、在りし日の過去に思いを馳せて、誰にともなく呟くのだった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ