裏パラ
□可愛いだけじゃ物足りない!?(準備中)
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「おにーたん、おにーたん、」
零れ落ちそうな琥珀の瞳を輝かせ、ふわふわと蜂蜜色の髪を揺らし小首を傾げる小さな男の子。
まだ幼い頃は、愛らしい顔に満面の笑みを浮かべ、あどけない仕草でよく自分に縋ってきたものだ…。
ああ、あの無垢な天使のように無邪気で可愛いかった弟が、…一体何がどうしてこうなったのか。
「誰か、嘘だと言ってくれ…;」
この世の不条理と不幸を全て背負った気にさせる、深い深い溜め息を吐き出す千種は、在りし日の過去に思いを馳せて、誰にともなく呟くのだった。