☆SHORT STORY☆
□☆甘い翌朝
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リビングルームには、明るい陽射しがやさしく降り注いでいる。
少し、強みも増している光に
今はもう、おそらく、昼に近い時間なのだと感じる。
ラグの上で、軽く背伸びをすると、あくびがともに出た。
けだるさも、今は心地よい。
昨日の夜を思い出して。
昨日の夜のチカさんを思い出して。
少し頬が染まる。
吐息とも感嘆とも言えない息が、口から零れ落ちた。
チカさん。。
チカさん。。
いつ、自分がねむりの世界におちたのか、記憶がない。。
真綿のように温かく、けれど、しっとりとした、
密着したちかさんの肌の感触だけが
薄い皮膚に残っている。
Xmasと言う魔法にかかったかのような
いつも以上に熱く愛しさのこもったチカさんの手と身体が奏でるリズムに。
身体の奥の焔が呼応して。
どうしようもなく、燃え上がって。。
お互いを想い合う密度がより濃くなって。。
絞り込むような甘い息苦しさが身体を駆け抜けて。。
白く音のない世界に、
身体だけでなく心も一緒に溶け落ちた。
チカさんは、いつも。
わたし自身も知らないわたしを、わたしに見せてくれる。
目を閉じ、まぶたの残像を追うと、ほわんと胸の奥に光が灯った。
寝室の方から、かすかな音が聞こえてきた。
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