☆LONG STORY☆
□☆この夜を決して忘れない
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「はい。もしもし。」
ゆみこからの電話。
予想はしていたけれど、深夜0時ジャストに携帯の着信音が鳴った。
「ちかさん。」
「うん。」
「お誕生日おめでとうございます。」
「ありがとう。」
「おめでとう、一番に言いたくて。」
「うん。」
「わたし、一番やった?」
「うん。一番だったよ。」
「よかった〜。やった!去年のリベンジ達成〜♪」
声が弾んでる。
小さくガッツポーズをしてるゆみこが脳裏に浮んだ。
ゆみこのポーズ付きの関西弁の『やった!』はすごく可愛い。
去年もゆみこは一番乗りを目指していたが、
たまたま、用事があり前日から電話していた、私の妹に負けてしまった。
そのことをずいぶんと悔しがっていたことを思い出して、頬が緩んだ。
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